[自作日記4] いざ秋葉原! CPU選び

[自作日記4] いざ秋葉原! CPU選び

こんにちは、さっそく自作PCを作っていきましょう。

ここでは、Qualitegの若手社員 Jun さんにご登場いただき、GPUマシン自作体験記を赤裸々に語っていただくストーリーとして進めていきます!


Junです。ソフトウェアエンジニアです。

ある日、出社すると、席に1枚の封筒がおいてありました。

なんだこれ?

開いて見ると、中に便箋がはいっており、
今時手書きで、しかも太めのマッキーで、こんなことが書いてありました。

white printer paper on brown folder
Photo by Mediamodifier / Unsplash

Junさんへ、
Qualiteg へようこそ!

当社ではメンバーは必ず1台はGPUマシンを自作するのが掟(おきて)となっています。

そこの封筒に45万円ありますので、これをもって秋葉原に行ってパソコンのパーツを買ってきてください。
以下にヒントを書いておきますので、よろしくおねがいします。

① CPUは 12世代か13世代のどちらでもよい。

② GPU中心でつかうため、CPU側の能力は i5程度で問題ない。

③ マザーボードのチップセットは CPUが12世代ならZ690 か CPUが13世代ならZ790。ATX。

④ CPUメモリは 64GB 以上。DDR4でもDDR5でもどちらでもOK

⑤ グラボはコンシューマー向けでOKだけど、最上位モデルに近いもの。

⑥ SSD は 1T以上。

⑦ 電源は 800W 以上、 80Plus Titanium

⑧ ケースはグラボがちゃんと入ることを確認すること!

あとは、アキバに行けばなんとかなるとおもいます(^^♪


GPUマシン購入依頼の置手紙でした。

PCのパーツ選びも自作も久しぶりで、かつ、45万円ももっていくとなると、
正直不安でしたが、この置手紙をもって京浜東北線に乗り込みました。

 "JREast-Keihin-tohoku-line-JK27-Kanda-station-sign-20170824-182332.jpg from Wikimedia Commons by LERKCC-BY-SA 4.0


考えてみれば、オフィスは神田にあるので歩いてもアキバ行けるんですが、45万円を持ち歩く緊張感から、電車に飛び乗っていました。

そんなことを思っていたら、あっというまにアキバにつきました。

a city street filled with lots of tall buildings
Photo by Taewoo Kim / Unsplash

秋葉原はかつてはパソコン好きの聖地で今も非常に活気があって楽しいです。

ツクモさん、ドスパラさん、パソコン工房さん、自作PCの名だたる名店がそろっているのが秋葉原のすごいところです。そして、本当に店員さんが親切で知識も豊富です。自作PCを楽しむなら秋葉原一択だ!とみんなが言っている理由がわかります。

CPU を選ぶ

さて、さっそく、置手紙をみてCPUを購入することにしました。

① CPUは 12世代か13世代のどちらでもよい。

② GPU中心でつかうため、CPU側の能力は i5程度で問題ない。

自作系のお店に入ると、たいていレジの近くなど目立つ場所にPCパーツの価格一覧表が印刷してあります。

また、現在の売れ筋モデルなんかが書いてあり、情報収集や価格比較にもとっても便利。

そこで、12世代のCPUと13世代のCPUのモデル名と価格をしげしげと観察していると店員さんが話しかけてきてくれました。

「何かおさがしですか?」

私「は、はい、実はAI用のパソコンを作ろうとおもってまして、そのCPUをさがしています。12世代か13世代で・・・」

「それでしたらこのへんですかねぇ。」

教えてくれたのは 13世代の Core i5 でした。

私「はい、計算のほうはGPUにさせるので、CPUはふつうくらいでいいので、そうですね、i5くらいかな。でももっと安いやつありますか?」

「もう少し安いとなると i3 もあります。」

私「i5とi3てi3のほうが性能が低いんですよね。」

「性能が低いと言えば低いのですが、影響がでてくるのはコア数、スレッド数の違いですね。コア数やスレッド数を多く使うソフトウェアのご利用を予定しているようでしたら、i3よりもi5,i5よりもi7のほうが適しているといえます。」

性能が低いという、エンジニアにあるまじき表現をつかってしまい恥ずかしかったですが店員さんの指摘は適切でした。

GPUしか使わないし、コア数とかそんなにいらないから、13世代のCore i3 でいいかなと思ったとき、あることを思い出しました。

そういえば、いまLLM (広い意味でディープラーニング系といえる)以外にも Kaggle の分類系問題やってるんだった。

私は、 Kaggle の練習もやっており、そこで XGBoost など、ディープラーニングではなく、どちらかというと古典機械学習系のアルゴにも挑戦していることを思い出しました。

ディープラーニングの推論だけなら、たしかに CPUは Core i3 でもなんとか動かせるかもしれませんが、 XGBoost のように、CPUコア数が多いほうが有利なアルゴもあるので、俄然コア数が気になり始めました。

そこでその視点で再度価格表をみると、 13世代の Core i5-1360012世代の Core i7 12700 の価格がかなり近いではありませんか。

ぱっとみの性能も近い。 13世代の i5-13600 (14-コア、20スレッド)と 1つ前の、12世代の i7 12700 (12コア、20スレッド)

うーん、どうしよう。

10分(体感では60分)悩んで、結局この段階ではCPUを決められませんでした

でも、CPUはこの2つに絞り込みました

13世代 i5 13600
12世代 i7 12700

価格はどちらも5万円程度でした


いきなり、CPU選び足踏みしてしまったJunさん、無事、すべてのパーツをそろえられるのでしょうか。

次回は、マザーボードの選定とCPUの決定です!お楽しみに!


navigation

Read more

今からはじめるClaude Code

今からはじめるClaude Code

こんにちは! 今日は、最近エンジニアの間で話題になっているAIコーディングエージェント「Claude Code」について取り上げます。 AIによるコーディング支援ツールはここ1〜2年で一気に増え、「結局どれを選べばいいのか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、そうした中でClaude Codeを実際に使ってみた所感と、Windows環境での導入・運用の考え方を整理していきます。 AIコーディングツール、どれを使う? 2025年は、AIコーディング支援が一気に“実用品”になり、選択肢が増えすぎて迷いやすい年になりました。 GitHub Copilot、Cursor、Windsurf、Devin、Aider、Cline、OpenHandsなど、商用からオープンソースまで含めると、軽く20種類を超えます。 機能や思想が似ているものも多く、情報を追うだけで疲れてしまう、という方も少なくないと思います。 以前、当社ブログでは「AIコーディングエージェント20選」で全体像を整理しました。 AIコーディングエージェント20選!現状と未来への展望 【第1回】

By Qualiteg プロダクト開発部, Qualiteg コンサルティング
日本語対応 LLMランキング2025 ~ベンチマーク分析レポート~(12月18日版)

日本語対応 LLMランキング2025 ~ベンチマーク分析レポート~(12月18日版)

はじめに 本レポートは、Nejumi Leaderboard 4のベンチマークデータ(2025/12/18版)に基づいて、日本語対応LLMの性能を総合的に分析したものです。 前回は 2025/10/12 版の分析レポートを公開しましたが、たった2か月で劇的な変化がありました! (定期的に最新LLMランキングを更新してまいります。当社のX(旧Twitter)をフォローいただくことで更新情報を受け取り可能です) Nejumi Leaderboard 4は、日本語タスクにおけるLLMの性能を多角的に評価する信頼性の高いベンチマークとして知られています。 本分析では、商用APIモデルとオープンモデルの両方を対象に、それぞれの特徴や傾向を詳しく見ていきます。 オープンソースモデルについて Weightがオープンなモデルは場合によっては「オープンソースモデル」、「OSSモデル」と呼ばれますが、モデルによっては「オープンソース」と呼ぶには不十分な場合があるため本稿では、「オープンソースモデル」ではなく「オープンモデル」と表現しています。 ベンチマーク分析について 本レポートは、

By Qualiteg コンサルティング, Qualiteg プロダクト開発部
AIコーディングエージェント20選!現状と未来への展望 【第1回】全体像と基礎

AIコーディングエージェント20選!現状と未来への展望 【第1回】全体像と基礎

こんにちは! 今回は、20種類以上あるまさに百花繚乱なAIコーディングツールを一挙に紹介&解説していきたいとおもいます! AIをつかったコーディングはもはや常識となり、日々目まぐるしく新しいツールが登場しています。当社でも自社開発のAIコーディングツールをふくめ複数のツールを活用してソフトウェア開発をすすめていますが、次々とナイスなツールがでてきて興奮しつつも、正直キャッチアップが追いつかない…!という状況です。 「結局どれを使えばいいの?」「Claude CodeとCursorって何が違うの?」「オープンソースでも使えるやつあるの?」——そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。 そこで本シリーズでは、2025年12月時点でのAIコーディングツールを徹底的に整理してみました。商用サービスからオープンソースまで、20以上のツールを比較しながら、それぞれの特徴や使いどころ、そして現時点での限界についても現場視点をいれながら正直にお伝えしていければとおもいます ※「AIコーディングツール」は「コーディングエージェント」といったほうが今風なので記事内ではコーディングエー

By Qualiteg コンサルティング
【NPM】クラシックトークンが2025年12月9日に完全廃止されたことに伴うパッケージのインストールエラー(403)と対処法

【NPM】クラシックトークンが2025年12月9日に完全廃止されたことに伴うパッケージのインストールエラー(403)と対処法

こんにちは! 本日は2025年12月9日に行われた npm に関する重要なアップデートについて解説いたします! 2025年12月9日、npmがセキュリティ強化のためclassic tokenを完全に無効化しました。 この影響で、プライベートパッケージを使用しているプロジェクトで突然npm installが失敗するケースが発生しています。(パブリックパッケージの使用には影響はありません) 本記事では、実際に遭遇したエラーと解決方法についてみていきたいと思います。 発生した問題 症状 プライベートパッケージ(@your-org/package-name形式)を含むプロジェクトで npm install を実行すると、以下のようなエラーが発生 パターン1: 404エラー npm ERR! code E404 npm ERR! 404 Not Found - GET https://registry.npmjs.org/@your-org/package-name/... npm ERR! 404 '@your-org/package-name@x.x.

By Qualiteg プロダクト開発部