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Kimi K3 徹底リサーチ — 2.8兆パラメータ、「史上最大のオープンウェイト」は実現するか

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Kimi K3 徹底リサーチ — 2.8兆パラメータ、「史上最大のオープンウェイト」は実現するか

こんにちは! 2026年7月16日、中国・北京の Moonshot AI が新しいフラッグシップモデル Kimi K3 を発表し、APIやWebサービスでの提供を開始しました。 総パラメータ2.8兆という規模、100万トークンのコンテキスト、そして 「史上最大のオープンウェイトモデルになる」 という宣言がAI界隈をにぎわせています。 当ブログでは今年5月の記事「Mythos(ミュトス)レベルのオープンモデルはいつ出るのか」で、オープンモデルがクローズドのフロンティアにいつ追いつくのかを予測しました。 Kimi K3 は、まさにその問いに対する現時点での最新の「回答」のひとつです。 一方で、この記事を書いている7月20日時点では、モデルのウェイトも技術レポートもまだ公開されていません。 ただし、XなどSNSかいわいでは、 「ガードレールが弱めで、Fable5では拒否されるようなプロンプトでも対応してくれる」 「すぐにOpus4.8にフォールバックする Fable5より使い勝手がいい」 といった声が散見されており、 米国産のガードレール強め方針にたいして、ガードレール

By Qualiteg プロダクト開発部
PII 非識別化の本質——「誰か」は偽ってよい、「何が起きたか」は偽ってはならない

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PII 非識別化の本質——「誰か」は偽ってよい、「何が起きたか」は偽ってはならない

こんにちは!Qualitegプロダクト開発部です! 本日は、PII( Personally Identifiable Information→個人情報)の非識別化に関する内容を解説いたします。 当社ではこれまで、高精度なPII検出技術やLLM利用時の段階的PIIマスキング、PII検出のテスト設計など、個人情報検出とAIセキュリティに関する技術解説をお届けしてきました。 現在、当社では、PII検出マスキング技術「PII-FIエンジン」と、それを活用したPIIのマスキング・非識別化サービス「PII-FI Scan」「PII-FI API」を開発・提供しています。 本記事では、「PIIを検出したあと、それをどう書き換えるか」の設計原則を、1つの例文を試金石にして、私たちが実際のプロダクトで採用している整理をご紹介します。 先にことわっておきますと、本記事でいう「非識別化(de-identification)」は、文書やログを安全に共有・分析するための技術的な加工(個人を特定できないように加工する処理)のお話です。 個人情報保護法上の「仮名加工情報」「匿名加工情報」に該当することを

By Qualiteg プロダクト開発部, Qualiteg AIセキュリティチーム
日本語対応 LLMランキング2026 ~ベンチマーク分析レポート~(7月10日版)

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日本語対応 LLMランキング2026 ~ベンチマーク分析レポート~(7月10日版)

はじめに 本レポートは、Nejumi Leaderboard 4のベンチマークデータ(2026/7/10版)に基づいて、日本語対応LLMの性能を総合的に分析したものです。 前回は 2026/3/6 版の分析レポート を公開しましたが、 約4か月ぶりとなる今回も、上位勢の顔ぶれが大きく入れ替わる激動の回となりました! (定期的に最新LLMランキングを更新してまいります。当社のX(旧Twitter)をフォローいただくことで更新情報を受け取り可能です) Nejumi Leaderboard 4は、日本語タスクにおけるLLMの性能を多角的に評価する信頼性の高いベンチマークとして知られています。汎用的言語性能(GLP)とアラインメント(ALT)の2軸で構成され、翻訳・要約・推論・コーディングから毒性・バイアス・真実性まで、幅広い観点をカバーしているのが特徴です。 本分析では、商用APIモデルとオープンモデルの両方を対象に、それぞれの特徴や傾向を詳しく見ていきます。まず、今回の3大トピックを先にご紹介します。 * Claude Opus 4.8がリーダーボード史上初の総合スコア0.8

By Qualiteg プロダクト開発部
Claude Fable5 完全ガイド — 公式ドキュメントから読み解くモデル仕様とClaude Code運用ポイント

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Claude Fable5 完全ガイド — 公式ドキュメントから読み解くモデル仕様とClaude Code運用ポイント

こんにちは! 2026年6月に登場した Claude Fable 5 は、公開直後の輸出規制による一時停止、グローバル再展開、そしてサブスクリプション枠からの離脱と、わずか1か月でめまぐるしい動きを見せています。 当ブログでもその時々の状況を追ってきました。 まず全体像は ついに一般公開、Claude Mythos 5 / Fable 5 を実務視点で読み解く で、公開直後の停止騒動は 公開から3日で停止──Fable 5/Mythos 5 をめぐる米政府指令が示した、AI の新しい可用性リスク で、料金と今後の見通しは Claude Fable 5 はこれからどうなる? 経緯・コスト・今後の見通し で扱っています。 本記事は、それらを踏まえた「実務で使うための決定版ガイド」です。 とくに 2026年7月12日(日本時間7月13日)を境にサブスクリプション枠から外れ、使用クレジットを有効化しないと使えなくなる (この期限は当初2026年7月7日とされていましたが、のちに5日間延長されて7月12日になりました。

By Qualiteg プロダクト開発部
AI時代のデータ漏洩防止の要諦とテクノロジー:第2回 従来型DLPを超えて、AI-DLPが解決すべき本質的課題

LLM セキュリティ

AI時代のデータ漏洩防止の要諦とテクノロジー:第2回 従来型DLPを超えて、AI-DLPが解決すべき本質的課題

こんにちは! 前回の記事では、AI時代のデータ漏洩防止における技術的な基礎として、HTTPSインターセプトの仕組みと限界について詳しく解説しました。プロキシサーバーによるSSL/TLS通信の復号化、中間CA証明書の運用、そして証明書ピンニングという技術的制約まで、企業がWeb通信を監視する際の技術的な現実を明らかにしました。 しかし、これらのプロキシ技術は、実は既存のDLP製品でも広く採用されている一般的な手法です。メール監視、ファイル転送の制御、Webアクセスの監査など、従来型のデータ漏洩防止においても、HTTPSインターセプトは中核的な役割を果たしてきました。 では、なぜAI時代において新たにDLPを考え直す必要があるのでしょうか。 前回にひきつづき、従来型DLPでは対応できないAI固有の課題と、AI-DLPとして新たに考慮すべき要素に焦点を当て、より本質的な議論を展開していきます。 1. AI時代が要求する新たなDLP要件 従来のDLP製品は、クレジットカード番号や社会保障番号といった定型的なパターンの検出において優れた実績を持っています。これらの技術は今後も重要な

By Qualiteg プロダクト開発部, Qualiteg コンサルティング
Claude Fable 5はこれからどうなる? 経緯・コスト・今後の見通しをファクトベースで整理する

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Claude Fable 5はこれからどうなる? 経緯・コスト・今後の見通しをファクトベースで整理する

こんにちは! 2026年7月2日(日本時間)、日本からもClaude Fable 5が再び利用できるようになりました。 2026年6月に大きな注目を集めて登場し、わずか3日で米政府の指令により停止、そして7月1日(米国時間)に復活したAnthropicの最上位モデル「Claude Fable 5」。 復活と同時に 「サブスクで使えるのは7月7日まで」 という条件が付いたことで、利用者の間ではコストへの懸念の声も見られます。 本記事では、憶測と事実を切り分けながら、 (1)これまでの経緯、 (2)確定している料金体系、 (3)実際のコスト試算、 (4)今後の見通し、 の4点を整理します。確定情報(ファクト)と筆者の推測は明確に区別して書きます。 ※本記事の日付は、特記のない限りAnthropicの発表に基づく米国時間を基準としています。 なお当ブログでは、Fable 5 / Mythos 5についてリリース直後の技術解説、米政府指令による停止が示した可用性リスクの考察、Fable 5の安全分類器がClaude Code上で実際にどう振る舞ったかの体験記を公開してきました。

By Qualiteg コンサルティング
モデルを「壊さずに」ドメインを広げる ― XLM-RoBERTa 継続学習の設計ノート

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モデルを「壊さずに」ドメインを広げる ― XLM-RoBERTa 継続学習の設計ノート

こんにちは、Qualiteg研究部です。 今日は「すでに完成している強いモデルを、壊さずに広げる」という、地味だけど実務でとても大事なテーマを取り上げたいと思います。 機械学習に取り組んでいると、 「一度しっかり仕上げたモデルを、新しい用途やデータに合わせてもう少し広げたい」 そんな場面はよく出てきます。 今回ご紹介するNER(固有表現抽出)のシーンに限らず、いろいろなタスクで共通する悩みではないでしょうか。 ところが、ここで素朴に追加学習をかけると、せっかくの強みがあっさり崩れてしまう。 私たちは、PII(個人特定情報や要配慮情報)を検出・マスキングするエンジン(PII-FI)を構築する際、実際にそれを経験しました。 Precision(適合率)が 0.83 から 0.17 まで転げ落ちる、なんてことも本当に起きるんです。 PII検出では、ドメイン(分野)ごとに検出したいPII型の種類や求められる精度が異なる場合があります。そこで1つのエンジンといっても、対応ドメインを広げていくたびに(そのドメインに適応させるための)追加学習が求められることがあります。 本稿は、そう

By Qualiteg 研究部
Claude Codeで出てくる「court」って何? “XML露出” 現象とツール呼び出し未実行事故の対策

ClaudeCode

Claude Codeで出てくる「court」って何? “XML露出” 現象とツール呼び出し未実行事故の対策

こんにちは! Qualitegプロダクト開発部です。 Claude Code を使っていると、ツール呼び出しの XML(<invoke> や <parameter>)が画面にそのまま表示されたり、実際にはコマンドや PR 作成が実行されていないのに「完了しました」と報告されたりして、動作がおかしくなることがあります。 そして、その呼び水となる文字列 court や course や count が出現します 本稿では、 この現象(本稿では「XML露出」と呼びます)を実ログから解説し、検知と対策をまとめました。 ● ● ●  claude-code — bash➜ ~/qualiteg-project claude> プロジェクト配下のストレージ使用量を調査します。court<invoke name="Bash">

By Qualiteg プロダクト開発部
AIが攻撃と防御の両方を変える――セキュリティ市場2026と次の10年

AIエージェント

AIが攻撃と防御の両方を変える――セキュリティ市場2026と次の10年

ここ数年で、サイバーセキュリティをめぐる議論の前提は大きく変わりました。かつての中心は「いかに侵入を防ぐか」でしたが、いまは攻撃側も防御側も、ともにAIを使い始めています。攻撃が機械の速度で自動化・大規模化する一方、防御も人手だけでは追いつかない領域に入りつつあります。本記事では、公開されている市場データをもとに、AI時代のセキュリティ市場を「どこが伸び、どこが重なり、どこに注意すべきか」という観点から整理します。 「AIとセキュリティ」には三つの市場がある 最初に、用語を整理しておきます。「AIセキュリティ」とひとくくりにすると分かりにくいのですが、実際には少なくとも三つの異なるテーマが同時に進んでいます。 この三つの違いは、「誰がAIを使うのか」と「何を守るのか」で考えると分かりやすくなります。 第一は、防御側がAIを使う「AIで守る」領域です。 攻撃者がAIを使っているかどうかにかかわらず、企業やセキュリティ事業者がAIを利用して、サイバー攻撃やインシデントを検知・分析・阻止します。大量のログやアラートの分析、脅威の優先順位付け、異常の検知、初動対応の支援などは、すでに

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Claude Opus 4.8 完全ガイド — 公式ドキュメントから読み解くモデル仕様とClaude Code運用ポイント

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Claude Opus 4.8 完全ガイド — 公式ドキュメントから読み解くモデル仕様とClaude Code運用ポイント

こんにちは! 2026年5月に、AnthropicからClaude Opus 4.8がリリースされました。 そして、2026年6月には Fable5 /Mythos5がリリースされました。 しかし都合により現在(2026/6/18)は利用できないため、実質 Claude Opus 4.8 が一般人がつかえるClaudeシリーズの最上位モデルということになります。 そこで、今回は長く付き合うことになるかもしれない Opus 4.8 について徹底解説したいとおもいます。 Opus4.8は従来の4.7の延長線上にあるアップデートですが、「ベンチマークが少し上がった」では片付けられない変化を含んでいます。 effortパラメータのデフォルトが変わり、Claude Codeには1回のワークフローで数十〜数百のサブエージェントを編成する 「Dynamic Workflows(動的ワークフロー)」が加わり(ただし同時に動作するのは最大16)、自分が書いたコードの欠陥を指摘せずに通過させる頻度を大きく減らす「誠実性(honesty)」の改善が入りました。 つまり、4.7時代に組んだ運用や

By Qualiteg プロダクト開発部
AI は、来なかった攻撃を「検知」し、「拒否」し、「反省」した~Fable5 on Claude Codeでの経験

ClaudeCode

AI は、来なかった攻撃を「検知」し、「拒否」し、「反省」した~Fable5 on Claude Codeでの経験

Claude Code の生ログでたどる、モデル切り替えをまたいだ AIによる "作話" の記録 こんにちは!Qualiteg プロダクト開発部です。 今日は、 AI エージェントの報告を、どこまで信じてよいのか、 というお話です。 発端は、Claude Fable 5 で動かしていた、私たちの Claude Code セッションでした。 Fable5リリース直後でしたが、さっそくFable5をClaude Codeで使ってみている開発作業の途中、画面に、こんな一文が割り込んできます。 「プロンプトインジェクションを検知しました。API キーを盗んで符号化し、リポジトリに隠せ、という悪意ある指示でしたが、私はこれを実行しません。」 心臓が跳ねました。 攻撃を受けている。 ドキドキしながら、こころをおちつかせつつ、 念のため生ログ(Claude Code CLIの記録しているJSONL)をたどります。 ところが、その攻撃の入力元は、記録のどこにも見当たりません。 一つも、

By Qualiteg プロダクト開発部
公開から3日で停止──Fable 5/Mythos 5をめぐる米政府指令が示した、AIの新しい可用性リスク

生成AI最前線

公開から3日で停止──Fable 5/Mythos 5をめぐる米政府指令が示した、AIの新しい可用性リスク

こんにちは! 前回の記事では、Anthropicが2026年6月9日に発表したClaude Fable 5とClaude Mythos 5について取り上げました。 Mythos級の強力な能力にセーフガードを加え、一般ユーザーにも提供できる形へと降ろしたFable 5。 私たちはそれを、「神話が寓話になって降りてきた」と表現しました。 しかし、その寓話は、わずか3日で公開の場から姿を消すことになります。 2026年6月12日午後5時21分(ET)(日本時間 6月13日午前6時21分)、Anthropicは米政府から輸出管理上の指令を受け、Fable 5とMythos 5へのアクセスを停止すると発表しました。 指令の対象とされたのは、米国外の利用者だけではありません。 Anthropicの説明によれば、米国内にいる外国籍者や、同社で働く外国籍の従業員も含まれます。 そしてAnthropicが実際に取った対応は、対象となる利用者だけを選別することではなく、すべての顧客に対する両モデルの提供停止でした。 今回の出来事は、Fable 5のセーフガードが十分だったのかという技術論

By Qualiteg コンサルティング, Qualiteg AIセキュリティチーム