[自作日記11] マザーボードとケースの配線をする

[自作日記11] マザーボードとケースの配線をする

今回は、マザーボードをケースに装着し各種配線を行っていきます!

1. スペーサーネジをはめる

ケースにはスペーサーネジというものが付属しています。これをケースにハメていきます。スペーサーはマザーボードを ”浮かせた” 状態で固定するためのものです。

スペーサネジ

このスペーサーをケースにあいたネジ穴にはめていきます。ケースにはネジ穴があらかじめあいており、ネジ穴にはヒントが書いてあります。

今回のケースには ATX と Mini ATX のフォームファクタのマザーボードに対応しており、ネジ穴は、どのフォームファクタ向けのネジ穴なのかがヒントとして書いてあります。

フォームファクタとは

PCケースのサイズや形状の規格を指し、主にマザーボードとの互換性に基づいて定義されます。主なフォームファクタには以下のようなものがあります:

  1. ATX:
    • 標準ATXは、最も一般的なフォームファクタで、多くの拡張スロットと豊富な接続ポートを備えています。サイズはおおよそ30.5cm x 24.4cmです。
    • Micro-ATX(マイクロATX)は、標準ATXよりも小さく、サイズは約24.4cm x 24.4cm。拡張スロットが少ないが、よりコンパクトなPCを構築する際に選ばれます。
    • Mini-ATXはさらに小さいフォームファクタで、非常に限られたスペースに適しています。
  2. Mini-ITX:
    • サイズは約17cm x 17cmで、非常に小型のPCケースに収まる設計です。省スペースのPCやメディアセンター、小型サーバーなどに適しています。
  3. E-ATX(拡張ATX):
    • 標準ATXよりも大きく、主に高性能なワークステーションやゲーム用PCに使われることが多いです。サイズが大きいため、より多くの拡張カードやその他のコンポーネントを収容することができます。

今回のPCケースは ATX フォームファクタですが、 それより小さなMini ATX のマザーボードもつけられるというわけです。

そのため、ATX 用のネジ穴と、Mini ATX 用のネジ穴が開いています。

今回のマザーボードは ATX 用なので、 ATX 用のネジ穴にスペーサネジを取り付けます。

ちなみに、万が一スペーサネジをとりつけずに、マザーボードをPCケースに直置きしまうと、漏電して、大変なことになりますので、絶対にスペーサネジをわすれないようにしましょう。

2.マザーボードをケース内に置く

スペーサを付けたら、マザーボードをケース内にそっと配置します

マザーボード上にあるネジ穴といましがたとりつけたスペーサーが同じ位置にくるように調整しておきます

付属のネジをつかってマザーボードを固定します

この付属ネジはころがって紛失しやすいので、きをつけましょう。

ちなみに、当社にはPC組立修理部屋があり、無くしやすいパーツ類は常に予備を在庫しています。ネジ類はそんなに比較的安価に手に入るので、予備は手元においておくと便利かもしれません。

自作マシン用ネジたち

3.マザーボードとケースの結線

マザーボードと結線されるのは周辺パーツだけではありません。

PCケースには、フロントパネルに電源スイッチ、USB端子、オーディオ端子などが設置されており、それらとマザーボードを結線する必要があります。

3-1 電源ボタン、リセットボタンなどを結線

ケース側から伸びたケースフロントパネルの電源ボタン一式ケーブルをマザーボードに接続します。

マザーボードのこのあたりが、フロントパネルの電源ボタン一式ケーブルを接続するジャンパーピンのありかです。



マニュアルをみてピンレイアウトを確認します。

このピン配置だけみても、ピンとこないかもしれませんので、以下補足してみました

これを参考にして、PCケースの電源系ケーブルをマザーボードに挿していきましょう。少し細かい作業となります。

こんな感じで、マザーボード側にある電源用ジャンパーピンにPCケースからのびたフロントパネル電源コネクタを接続します。

さっきのピンレイアウトをちょうど逆からみたような形です。

反対側もこのように装着しました

3-2 USB3ケーブルの接続

次に、PCケース側からのびたUSB3ケーブルをマザーボードに接続します


3-3 USB2 ケーブルの接続

同様に、ケース側からのびた USB2ケーブルをマザーボードに接続します

3-4 SATAケーブルを挿す

5インチベイに入れたSATAリムーバルケースから伸びたSATAケーブルを、マザーボードのSATAコネクタに挿します。ここでは SATA A というコネクタに挿しました。たいていは、マザーボード上に表記されていて便利です。

3-5 オーディオケーブルを挿す

ケース背面からのびているオーディオケーブルをひっぱりだし

マザーボードのHD AUDIO1 に挿します。

オーディオケーブルまで接続できたので、PCケースのフロントパネル用のケーブルはこれでぜんぶ結線できました!

次回はグラフィックボードを設置します!


navigation

Read more

Node.jsで大容量ファイルを扱う:AIモデルのような大きなデータ保存はストリーム処理使いましょう

Node.jsで大容量ファイルを扱う:AIモデルのような大きなデータ保存はストリーム処理使いましょう

こんにちは!今日はAIシステムのフロントサーバーとしてもよく使用するNode.jsについてのお話です。 AIモデルの普及に伴い、大容量のデータファイルを扱う機会が急増しています。LLMなどのモデルファイルやトレーニングデータセットは数GB、場合によっては数十、数百GBにも達することがあります。 一方、Node.jsはWebアプリケーションのフロントサーバーとして広く採用されており、データマネジメントやPythonで書かれたAIバックエンドとの橋渡し役としてもかなりお役立ちな存在です。 本記事では、Node.js v20LTSで5GB程度のファイルを処理しようとして遭遇した問題と、その解決方法について解説します。 Node.jsのバッファサイズ制限の変遷 Node.jsのバッファサイズ制限は、バージョンによって大きく変化してきました Node.jsバージョン サポート終了日 バッファサイズ上限 備考 Node.js 0.12.x 2016年12月31日 ~1GB 初期のバッファサイズ制限(smalloc.kMaxLength使用) Node.js 4.

By Qualiteg プロダクト開発部
AGI時代に向けたプログラマーの未来:役割変化とキャリア戦略

AGI時代に向けたプログラマーの未来:役割変化とキャリア戦略

はじめに 私がはじめてコードを書いたのは1989年です。 当時NECのPC88というパソコンを中古でかってもらい N-88 Basic というBASIC言語のコードをみようみまねで書いて動かしたあの日から何年経つのでしょうか。 当時、電波新聞社のマイコンBASICマガジンという雑誌があり、ベーマガにはいろんなパソコン向けのプログラムコードが掲載されていました。 そんなわけでもう35年以上趣味や仕事でプログラミングに従事していますが、開発環境、情報流通の仕組みには革命といっていいほどの変化、進化がおこりました。 しかしながら、そんな中でも、あくまでコードを書くのは「私」という生身の人間でした。 そうしたある種の古き良き時代は、いよいよ本格的に終わりを告げようとしています。 2023年ごろからのLLM技術の飛躍的進歩により、プログラミング業界は大きな転換期を迎えています。 特に、OpenAI o3,o1やClaude 3.5、Gemini2.0などの大規模言語モデル(LLM)の進化や、その先にある将来的な汎用人工知能(AGI)の出現は、プログラマーやAIエンジニアの役割に根

By Tomonori Misawa / CEO
PythonとWSL開発のトラブルシューティング: PyCharmとCondaの環境不一致問題

PythonとWSL開発のトラブルシューティング: PyCharmとCondaの環境不一致問題

こんにちは! 今回は、WSL上のConda環境をPyCharmから利用する際に発生した「同じ環境なのにパッケージリストが一致しない」という問題に遭遇したため、その原因と対策について書いてみたいとおもいます 問題の状況 開発の流れは以下のようなものでした 1. WSL環境でConda仮想環境を作成 2. その環境をPyCharmのプロジェクトインタプリタとして設定 3. 開発を進める中で奇妙な現象に気づく 具体的には、次のような不一致が発生していました * PyCharmのプロジェクト設定で表示されるpipパッケージのリスト * WSLでConda環境をアクティベートした後にpip listコマンドで表示されるパッケージのリスト これらが一致せず、「WSL側のシェルから直接インストールしたパッケージがPyCharmで認識されない」という問題が生じていました。 この手の問題でよくある原因は、PyCharm側がWSL側の更新を得るのに少し時間がかかったり、 Indexing が遅れているなどなのですが、今回はそれが原因ではありませんでした。 危険な「静かな

By Qualiteg プロダクト開発部
人気ゲーム「ヒット&ブロー」で学ぶ情報理論

人気ゲーム「ヒット&ブロー」で学ぶ情報理論

こんにちは! Qualiteg研究部です! 今日はAIにおいても非常に重要な情報理論について、Nintendo Switchの人気ゲーム「世界のアソビ大全51」にも収録されている「ヒット&ブロー」というゲームを題材に解説いたします! はじめに 論理的思考力を鍛える定番パズルゲームとして長年親しまれている「ヒット&ブロー」(海外では「Mastermind」として知られています)。 このゲームは一見シンプルながらも、その攻略には深い論理的アプローチが必要とされております。 本稿では、このゲームについて情報理論という数学的概念を用いてゲームの素性を分析する方法について掘り下げてみたいとおもいます。 さらに、この情報理論が現代の人工知能(AI)技術においてどのように活用されているかについても触れていきます。 ヒット&ブローのルール説明 ヒット&ブローは、相手が秘密に設定した色や数字の組み合わせを推測するゲームです。日本では主に数字を使った「数当てゲーム」として親しまれていますが、本記事では色を使ったバージョン(マスターマインド)に焦点を当てます。 Nintendo Sw

By Qualiteg 研究部