[ChatStream] Web API エンドポイントの実装

[ChatStream] Web API エンドポイントの実装

こんにちは! (株)Qualiteg プロダクト開発部 です!

本稿では、 ChatStream を FastAPI の Web API として実装する方法についてご説明いたします!

エンドポイントの実装

/chat_stream という URL パスに、ストリーミングチャット用のWebエンドポイントをつくるには
以下のように handle_chat_stream_request を呼び出します。

これだけで、ユーザーからのリクエストは 文章生成の同時実行数を制御したストリーミングチャットの実装は完了です

@app.post("/chat_stream")
async def stream_api(request: Request):
    # handling FastAPI/Starlette's Request
    response = await chat_stream.handle_chat_stream_request(request)
    return response

メッセージインターセプト

FastAPI/Starlette を利用している場合、エンドポイントで await request.body()await request.json() を実行すると、
リクエストストリームを消費(consume)してしまうため、 ChatStream にリクエストを委譲する前にリクエストをインターセプトをする場合は以下のように実装します

import json
from fastapi import FastAPI, Request

@app.post("/chat_stream")
async def stream_api(request: Request):

    # Request を インターセプトする場合
    request_body = await request.body()
    data = json.loads(request_body)
    
    user_input = data["user_input"]
    regenerate = data["regenerate"]

    print(f"user_input:{user_input} regenerate:{regenerate}")
    
    # インターセプトした場合は `request_body` を指定する
    response = await chat_stream.handle_chat_stream_request(request, request_body)

    return response

チャットストリームの送出完了のコールバックを受け取る

ChatStream では、ストリーミングレスポンスを行うため、エンドポイントで return reponse を行ったタイミングが文章生成処理の終了ではありません。

そこで、文章生成の完了のタイミングをキャッチしたい場合、
エンドポイントの実装で、 handle_chat_stream_request の引数 callback にコールバック関数を指定します。

文章生成が完了すると、指定したコールバック関数が呼び出されます

@app.post("/chat_stream")
async def stream_api(request: Request):

    def callback_func(request, message):
        # 文章生成が終了したとき
        
        # ここでは、セッションに格納されている ChatPrompt を取得して、これまでの会話履歴をもとにプロンプトを生成する例
        session_mgr = getattr(request.state, "session", None)
        session = session_mgr.get_session()
        chat_prompt = session.get("chat_prompt")
        print(chat_prompt.create_prompt())

    pass

    response = await chat_stream.handle_chat_stream_request(request, callback=callback_func)

    return response

文章生成終了時のコールバック関数のパラメータ message の取り得る値と意味

message の値 説明
success ストリームがクライアントに向け正常に送出された
client_disconnected_while_streaming ストリーム送出中にクライアントから切断された
client_disconnected_before_streaming ストリーム送出前にクライアントから切断されていた
unknown_error_occurred ストリーム送出中に予期せぬエラーが発生した

Read more

Pythonの落とし穴:__len__メソッドを実装したらオブジェクトの真偽値判定が変わってしまった話

Pythonの落とし穴:__len__メソッドを実装したらオブジェクトの真偽値判定が変わってしまった話

こんにちは! Pythonでカスタムクラスを作成していて、 「オブジェクトは存在するのにif文でFalseと判定される」 という不可解な現象に遭遇したことはありませんか? この記事では、__len__メソッドを実装することで生じる、予期しない真偽値判定の挙動について解説いたします! 実際に遭遇したバグ ユーザーの投稿を管理するクラスを実装していたときのことです class PostManager: """ブログ投稿を管理するクラス""" def __init__(self, user_id): self.user_id = user_id self._posts = [] self._cache = {} def __len__(self): """投稿数を返す""" return len(self._posts) def add_post(

By Qualiteg プロダクト開発部
CEATEC 2025に出展します!フォトリアルAIアバター「MotionVox🄬」の最新版を実体験いただけます

CEATEC 2025に出展します!フォトリアルAIアバター「MotionVox🄬」の最新版を実体験いただけます

株式会社Qualitegは、2025年10月14日(火)~17日(金)に幕張メッセで開催される「CEATEC 2025」に出展いたします。今回の出展では、当社が開発したフォトリアリスティックAIアバター技術「MotionVox🄬」をはじめ、最新のAI技術とビジネスイノベーションソリューションをご紹介いたします。 出展概要 * 会期:2025年10月14日(火)~10月17日(金) * 会場:幕張メッセ * 出展エリア:ネクストジェネレーションパーク * ブース番号:ホール6 6H207 * CEATEC内特設サイト:https://www.ceatec.com/nj/exhibitor_detail_ja?id=1915 見どころ:最先端AI技術を体感できる特別展示 1. フォトリアルAIアバター「MotionVox🄬」 テキスト入力だけで、まるで本物の人間のような動画を生成できる革新的なAIアバターシステムです。 MotionVox🄬は自社開発している「Expression Aware🄬」技術により日本人の演者データを基に開発された、

By Qualiteg ニュース
その処理、GPUじゃなくて勝手にCPUで実行されてるかも  ~ONNX RuntimeのcuDNN 警告と対策~

その処理、GPUじゃなくて勝手にCPUで実行されてるかも ~ONNX RuntimeのcuDNN 警告と対策~

こんにちは! 本日は、ONNX RuntimeでGPU推論時の「libcudnn.so.9: cannot open shared object file」エラーの解決方法についての内容となります。 ONNX Runtimeを使用してGPU推論を行う際、CUDAプロバイダの初期化エラーに遭遇することがありますので、このエラーの原因と解決方法を解説いたします。 エラーメッセージの詳細 [E:onnxruntime:Default, provider_bridge_ort.cc:2195 TryGetProviderInfo_CUDA] /onnxruntime_src/onnxruntime/core/session/provider_bridge_ort.cc:1778 onnxruntime::Provider& onnxruntime::ProviderLibrary::Get() [ONNXRuntimeError] : 1 : FAIL : Failed to load

By Qualiteg プロダクト開発部
大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第3回 クライアントとサーバーのドメイン参加

大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第3回 クライアントとサーバーのドメイン参加

こんにちは、今回はシリーズ第3回クライアントとサーバーのドメイン参加について解説いたします! はじめに こんにちは!シリーズ第3回「クライアントとサーバーのドメイン参加」へようこそ。 前回(第2回)では、Active Directoryドメイン環境の構築手順について、ドメインコントローラーのセットアップからDNS設定まで詳しく解説しました。ドメイン環境の「土台」が整ったところで、今回はいよいよ実際にコンピューターをドメインに参加させる手順に進みます。 「ドメインユーザーアカウントを作ったのに、なぜかログインできない」「新しいPCを追加したけど、ドメイン認証が使えない」といった経験はありませんか?実は、Active Directoryの世界では、ユーザーアカウントを作成しただけでは不十分で、そのユーザーが使用するコンピューター自体もドメインに「参加」させる必要があるのです。 本記事では、このドメイン参加について、単なる手順の説明にとどまらず、「なぜドメイン参加が必要なのか」「裏側で何が起きているのか」という本質的な仕組みまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。Win

By Qualiteg コンサルティング