Windows 11の右クリックメニューを従来のWindows 10スタイルに戻す方法

Windows 11の右クリックメニューを従来のWindows 10スタイルに戻す方法
Photo by Tadas Sar / Unsplash

Windows 11では右クリックメニューが簡略化され、「送る」などの便利なメニューが非表示になっています。今回は、これを従来のWindows 10スタイルに戻す方法をご紹介します。

【ご注意】レジストリの変更は慎重に行う必要があり、誤った操作によってシステムに影響が出る可能性もございます。操作の前にはシステムのバックアップをお取りいただくことをお勧めいたします。 記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、お客様の環境によっては動作が異なる場合もございます。操作の実行はご自身の判断と責任のもとでお願いいたします。

問題点

Windows 11の右クリックメニューには従来から以下のような変更になり、使い慣れていた身からすると少々不便なことがあります

  • 「送る」メニューが非表示
  • よく使う機能が「その他のオプションを表示」に隠れている
  • Shiftキーを押しながらの右クリックが必要

解決方法

PowerShellを使って設定を変更できます

1. PowerShellスクリプトの準備

以下のコードを「restore_right_click_menu.ps1」という名前で作成します。文字コードは SHIFT-JIS で保存します

# 管理者権限で実行する必要があります
if (-NOT ([Security.Principal.WindowsPrincipal][Security.Principal.WindowsIdentity]::GetCurrent()).IsInRole([Security.Principal.WindowsBuiltInRole] "Administrator")) {   
    Write-Warning "管理者権限で実行してください。"
    break
}

# レジストリパスの定義
$RegistryPath = "HKCU:\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32"

# パスが存在しない場合は作成
if (!(Test-Path $RegistryPath)) {
    New-Item -Path $RegistryPath -Force | Out-Null
}

# (既定)値を空に設定
Set-ItemProperty -Path $RegistryPath -Name "(Default)" -Value "" -Force

Write-Host "設定が完了しました。変更を適用するにはPCの再起動が必要です。"
Write-Host "再起動しますか? (Y/N)"
$restart = Read-Host

if ($restart -eq 'Y' -or $restart -eq 'y') {
    Restart-Computer -Force
} else {
    Write-Host "後で手動で再起動してください。"
}

上記スクリプトはこちらからダウンロードすることも可能です

https://qualiteg.com/blog_downloads/restore_right_click_menu.zip

2. スクリプトの実行

  1. PowerShellを管理者権限で開きます
  2. スクリプトがあるフォルダに移動

実行ポリシーを変更

Set-ExecutionPolicy RemoteSigned

スクリプトを実行

.\restore_right_click_menu.ps1

3. 再起動

  • スクリプト実行後、PCの再起動が必要です
  • スクリプト内で再起動するか選択できます

設定を元に戻す方法

もし元のWindows 11スタイルに戻したい場合は、以下のコマンドを管理者権限のPowerShellで実行してください

Remove-Item -Path "HKCU:\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}" -Recurse

まとめ

この設定変更により

  • 従来の右クリックメニューが復活
  • 「送る」メニューが表示されるように
  • Shiftキーを押す必要がなくなります

以上の手順で、使い慣れたWindows 10スタイルの右クリックメニューを取り戻すことができました!

Read more

サブスクビジネス完全攻略 第1回~『アープがさぁ...』『チャーンがさぁ...』にもう困らない完全ガイド

サブスクビジネス完全攻略 第1回~『アープがさぁ...』『チャーンがさぁ...』にもう困らない完全ガイド

なぜサブスクリプションモデルが世界を変えているのか、でもAI台頭でSaaSは終わってしまうの? こんにちは! Qualitegコンサルティングです! 新規事業戦略コンサルタントとして日々クライアントと向き合う中で、ここ最近特に増えているのがSaaSビジネスに関する相談です。興味深いのは、その背景にある動機の多様性です。純粋に収益モデルを改善したい企業もあれば、 「SaaS化を通じて、うちもデジタルネイティブ企業として見られたい」 という願望を持つ伝統的な大企業も少なくありません。 SaaSという言葉が日本のビジネスシーンに本格的に浸透し始めたのは2010年代前半。それから約15年が経ち、今やSaaSは「先進的な企業の証」のように扱われています。 まず SaaSは「サーズ」と読みます。 (「サース」でも間違ではありません、どっちもアリです) ほかにも、 MRR、ARR、アープ、チャーンレート、NRR、Rule of 40…… こうした横文字が飛び交う経営会議に、戸惑いながらも「乗り遅れてはいけない」と焦る新規事業担当者の姿をよく目にします。 しかし一方で、2024

By Qualiteg コンサルティング
ASCII STARTUP TechDay 2025に出展します!

ASCII STARTUP TechDay 2025に出展します!

株式会社Qualitegは、2025年11月17日(月)に東京・浅草橋ヒューリックホール&カンファレンスで開催される「ASCII STARTUP TechDay 2025」に出展いたします。 イベント概要 「ASCII STARTUP TechDay 2025」は、日本のディープテックエコシステムを次のレベルへ押し上げ、新産業を創出するイノベーションカンファレンスです。ディープテック・スタートアップの成長を支えるエコシステムの構築、そして成長・発展を目的に、学術、産業、行政の垣根を越えて知を結集する場として開催されます。 開催情報 * 日時:2025年11月17日(月)13:00~18:00 * 会場:東京・浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス * 住所:〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16ヒューリック浅草橋ビル * アクセス:JR総武線「浅草橋駅(西口)」より徒歩1分 出展内容 当社ブースでは、以下の3つの主要サービスをご紹介いたします。 1.

By Qualiteg ニュース
大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第4回 プロキシサーバーと統合Windows認証

大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第4回 プロキシサーバーと統合Windows認証

11月に入り、朝晩の冷え込みが本格的になってきましたね。オフィスでも暖房を入れ始めた方も多いのではないでしょうか。 温かいコーヒーを片手に、シリーズ第4回「プロキシサーバーと統合Windows認証」をお届けします。 さて、前回(第3回)は、クライアントPCやサーバーをドメインに参加させる際の「信頼関係」の確立について深掘りしました。コンピューターアカウントが120文字のパスワードで自動認証される仕組みを理解いただけたことで、今回のプロキシサーバーの話もスムーズに入っていけるはずです。 ChatGPTやClaudeへのアクセスを監視する中間プロキシを構築する際、最も重要なのが「確実なユーザー特定」です。せっかくHTTPS通信をインターセプトして入出力内容を記録できても、アクセス元が「tanaka_t」なのか「yamada_h」なのかが分からなければ、監査ログとしての価値は半減してしまいます。 今回は、プロキシサーバー自体をドメインメンバーとして動作させることで、Kerberosチケットの検証を可能にし、透過的なユーザー認証を実現する方法を詳しく解説します。Windows版Squid

By Qualiteg AIセキュリティチーム
エンジニアリングは「趣味」になってしまうのか

エンジニアリングは「趣味」になってしまうのか

こんにちは! 本日は vibe coding(バイブコーディング、つまりAIが自動的にソフトウェアを作ってくれる)と私たちエンジニアの将来について論じてみたいとおもいます。 ちなみに、自分で作るべきか、vibe codingでAIまかせにすべきか、といった二元論的な結論は出せていません。 悩みながらいったりきたり考えてる思考過程をツラツラと書かせていただきました。 「作る喜び」の変質 まずvibe codingという言葉についてです。 2025年2月、Andrej Karpathy氏(OpenAI創設メンバー)が「vibe coding」という言葉を広めました。 彼は自身のX(旧Twitter)投稿で、 「完全にバイブに身を任せ、コードの存在すら忘れる」 と表現しています。 つまり、LLMを相棒に自然言語でコードを生成させる、そんな新しい開発スタイルを指します。 確かにその生産性は圧倒的です。Y Combinatorの2025年冬バッチでは、同社の発表によれば参加スタートアップの約25%がコードの95%をAIで生成していたとされています(TechCrunch, 2

By Qualiteg プロダクト開発部