[AI新規事業創出]AIを活用した新規事業開発のステップ: 市場分析におけるAIの活用方法

市場分析においては、自社の得意な市場と顧客ニーズを理解することが重要です。AIを用いて既存のデータから深い洞察を得ることで、競合分析や市場トレンドの予測が可能になります。これにより、新規事業アイディアが市場に適合するかを評価し、革新をもたらすことができます。

[AI新規事業創出]AIを活用した新規事業開発のステップ: 市場分析におけるAIの活用方法

Qualiteg blogを訪問してくださった皆様、こんにちは。Micheleです。AIを活用した新規事業やマーケティングを手がけている私には、クライアントからよく寄せられる質問があります。AIを用いた事業展開を検討されている方々が共通して直面するであろう課題に対して、このブログを通じて私なりの解答をご提供したいと思います。


"自社の得意領域市場"のニーズを理解する

市場分析の最初のステップは、ターゲットとなる市場が直面している問題やニーズを理解することです。ターゲットとする市場はどこかといいますと、皆さまブルーオーシャン戦略がお好きな方も多いのですが、

Qualitegでは

自社で既に販売されているサービスや商品の市場や顧客を狙っていくことが重要

だと考えています。

長年にわたり自社で事業を行ってきたチャネルはまさに自社の資産であり、強みなのです。

多くの企業が新規市場の開拓に目を向けがちですが、実は既存の市場や顧客ベース内に大きな成長の機会が眠っていることが少なくありません。AIを活用することで、これらの機会を効率的に見出し、自社の強みを最大限に活かすことができるのです。

そのため、その強みを活かしてそこにAIを組み合わせていくことが事業展開として有効なビジネスを実行していく鍵となります。

ここではAIを活用した自社の強みの再発見方法についてお伝えしましょう。

(1) 顧客フィードバックの分析:

自然言語処理(NLP)を用いて、大量の顧客レビューやフィードバックを分析し、自社製品・サービスの強みを客観的に把握します。

(2) 内部データの活用:

営業データや顧客サポートデータをAIで分析し、自社の隠れた強みや改善点を見出します。

(3) 業務プロセスの効率性分析:

AIを活用して社内の業務プロセスを詳細に分析します。これにより、他社と比較して特に効率的な業務領域を特定し、それを強みとして活かすことができます。例えば、受注から配送までの時間が業界平均よりも大幅に短いことが判明すれば、それを強みとしてマーケティングに活用できます。

AIを活用する方法は、様々あります。

例えば、コールセンターの問合せデータ、ソーシャルメディアの投稿、オンラインレビュー、フォーラムの議論など、大量の非構造化データから有用な情報を抽出し、分析することができます。自然言語処理(NLP)技術を用いることで、消費者の感情や意見を定量化し、市場のニーズをより深く理解することが可能になります。

もっとカジュアルなものであれば、顧客対応や社内社員向け対応チャットボットなどがイメージしやすいでしょう。

まずは自社で把握している顧客情報の整理、ターゲット市場の見極めから着手されることをお勧めします。

イノベーションは、個別の施策ではなく、包括的なアプローチで実現するものです。株式会社Qualitegの Innovation-Crossは、革新創出の全体像を捉える統合的な共創支援プログラム。企業の現状を多角的に分析し、戦略、組織、プロセス、技術、文化など全領域を視野に入れた革新戦略を策定します。アイデアワークショップやハッカソン企画で創造性を刺激しながら、オープンイノベーションやパートナー開拓で「自社だけでは実現困難」な統合的変革を推進。

最先端AI技術の活用支援も含め、経験豊富な専門コンサルタントが、個々の取り組みをつなぎ合わせ、相乗効果を生み出す共創プロセスを設計します。部分最適ではなく全体最適の視点で、企業の革新力を包括的に高める—ホリスティックなアプローチこそが、真のイノベーションを生み出す源泉です。

AIを活用して”他国も含めた競合分析”の強化を

ターゲット市場が確定したら、次は競合状況の把握です。

直接的な競合企業のプレスリリースなどを見て確認することもできますが、AIを用いることで、類似業界の海外競合他社が市場でどのような戦略を取っているかを詳細に分析できます。

多くの日系企業のクライアント様は英語や中国語などでリサーチができないとコンサルティング企業に調査を発注されるケースも多いようです。しかし、時間をかけてお金をかけてコンサルティング企業に調査を依頼しなくても、今ではAIを活用すれば例えば、米国の先行企業のプレスリリース、ウェブサイトやソーシャルメディアの活動を分析し、彼らがどのようなキャンペーンを実施しているか、どの製品やサービスが人気を博しているかなどの洞察を多言語を含めて得ることができます。

これにより、市場のギャップを特定し、自社の製品やサービスが満たすべきニーズを明らかにすることができます。

person in blue shirt writing on white paper

トレンドの予測

AIは、市場トレンドの予測にも非常に有効です。過去のデータから未来のトレンドを予測するために訓練することができます。新規事業のアイディアが現在の市場トレンドに適合しているか、あるいは将来的に需要が高まる分野に焦点を当てているかを評価することもできます。

まとめ

AIを活用した市場分析は、新規事業開発プロセスにおいて非常に重要な役割を果たします。AI技術により、大量のデータから有用な洞察を得ることができ、これにより市場のニーズやトレンドをより正確に理解することができます。この深い理解をもとに、新規事業のアイディアを生み出し、市場に革新をもたらすことが可能になります。

新規事業を開発する際は、市場分析におけるAIの活用を積極的に検討し、その強力な分析能力を最大限に活用してください。AIの様々な可能性により、あなたのビジネスがスピードアップし、次のレベルへと進化することでしょう。


コラムを最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。私たちQualitegは、AI技術や新規事業の企画方法に関する研修およびコンサルティングを提供しております。もしご興味をお持ちいただけた場合、また具体的なご要望がございましたら、どうぞお気軽にこちらのお問い合わせフォームまでご連絡くださいませ。

また、新規事業創出のステップを体得したいという方にご好評のワークショップも実施しております。それぞれの担当者の方が役員目線で事業を考えるという点にフォーカスしたトレーニング内容となっており、企画担当者の方だけではなく、カウンターパートのエンジニア、デザイナー、マーケターの方にもご受講いただけるコンテンツとなっております。

皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。次回のコラムも、ぜひご期待くださいね。


 navigation

Read more

KVキャッシュのオフロード戦略とGQAの実践的理解

KVキャッシュのオフロード戦略とGQAの実践的理解

こんにちは! LLM推論基盤プロビジョニング講座、今回は番外編をお届けします! 第3回「使用モデルの推論時消費メモリ見積もり」では、GPUメモリ消費の二大要素としてモデルのフットプリントとKVキャッシュを紹介し、1トークンあたりのKVキャッシュサイズの計算方法を解説しました。 また第4回「推論エンジンの選定」ではvLLMやDeepSpeedなど各推論エンジンの特性を比較し、第5回では量子化や並列化による最適化戦略を解説してきました。 しかし、実はKVキャッシュにはまだまだ掘り下げるべきトピックがあります。 * KVキャッシュをGPUのVRAMからCPU RAMやディスクにオフロードしたらどうなるのか? どのくらい遅くなるのか? * HuggingFace TransformersとvLLMでは、KVキャッシュの管理方針がなぜ根本的に異なるのか? * そもそもKVキャッシュが大きくなる原因であるアテンション構造を変えてしまう GQA(Grouped-Query Attention)とは何か? 第5回で紹介した量子化とは別の軸で、KVキャッシュを劇的に小さくする技術です。

By Qualiteg プロダクト開発部, Qualiteg コンサルティング
Python と JavaScript で絵文字の文字数が違う!サロゲートペアが引き起こす位置ずれバグの話

Python と JavaScript で絵文字の文字数が違う!サロゲートペアが引き起こす位置ずれバグの話

こんにちは! Qualitegプロダクト開発部です! PII(個人情報)検出のデモアプリを開発していて、検出したエンティティの位置をハイライト表示する機能を実装していました。 バックエンドは Python(FastAPI)、フロントエンドは JavaScript という構成です。 ある日、テストデータにこんなメール文面を使ったところ、ハイライトの位置が途中から微妙にずれるバグに遭遇しました。 鈴木一郎 様 いつもお世話になっております。 サンプル商事の佐藤でございます。 先日の件、確認が取れましたのでご連絡いたします。 お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほど宜しくお願い致します。 💻 #オンラインでのお打ち合わせ、お気軽に声がけください! ―――――――――――――――――――――――――――――― サンプル商事株式会社 営業部 第一課 山田 太郎 (Yamada Taro) 〒100-0001 東京都千代田区千代田1-1-1 サンプルビル 3F tel: 03-1234-5678 https://example.com/contact 検出結果をハイライト表示

By Qualiteg プロダクト開発部
大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第5回 ブラウザ設定と認証

大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第5回 ブラウザ設定と認証

こんにちは、今回はシリーズ第5回「ブラウザ設定と認証」について解説いたします! さて、前回(第4回)では、プロキシサーバーをドメインに参加させることで、ChatGPTやClaudeへのアクセスを「誰が」行ったかを確実に特定する仕組みを解説しました。「信頼の連鎖」の概念や、Windows版Squidなら1時間で構築できる環境、Negotiate/NTLM/Basicという3段階の認証フォールバック機構について理解いただけたかと思います。 しかし、せっかくサーバー側で完璧な統合Windows認証環境を構築しても、ブラウザ側の設定が適切でなければ、ユーザーには毎回パスワード入力ダイアログが表示されてしまいます。 「Edgeだと自動でログインできるのに、Chromeだとパスワードを聞かれる」 「同じサーバーなのにURLの書き方で動作が違う」 これらはヘルプデスクに寄せられる典型的な問い合わせです。(ただ、業務に好きなブラウザ使っていいよ、という企業はそんなに多くはないとおもいます) 今回は、統合Windows認証がブラウザでどのように動作するのか、その仕組みから各ブラウザ(Edge/

By Qualiteg AIセキュリティチーム, Qualiteg コンサルティング
スライドパズルを解くAIから学ぶ、「考える」の正体

スライドパズルを解くAIから学ぶ、「考える」の正体

こんにちは! 「このパズル、AIの教科書に載ってるらしいよ」 子供の頃に遊んだスライドパズル。いや、大人が遊んでも楽しいです。 数字のタイルをカチャカチャ動かして揃えるあれです。実はこのシンプルなパズルが、AI研究の出発点のひとつだったって知ってました? 今回は、このパズルを題材に「AIがどうやって考えているのか」を解き明かしていきます。しかも、ここで使われている手法は、Google Mapsの経路探索からChatGPTまで、現代の様々な技術のベースになっているんです。 まず遊んでみよう 理屈の前に、まずは感覚を思い出してみてください。 最初に shuffle をクリックすると、配置がシャッフルされゲームを開始できます。 ちなみに必ず解くことができるようになっていますが、慣れていないとそれなりに難しいかもしれません。 どうでしょう? 何手でクリアできましたか? クリアできなくても大丈夫です。記事後半で、実際にAIが解いてくれる機能つきゲームも掲載しています^^ 以下は動画です。本ブログで紹介するアルゴリズムで実際にパズルを解く様子をご覧いただけます

By Qualiteg 研究部