[AI新規事業創出]LLMとは?

MicheleがAI活用のビジネスやマーケティングについて質問に答えるブログを紹介。大規模言語モデル(LLM)について説明し、ChatGPTを例に挙げてLLMのビジネス活用事例や技術的な側面を解説。さらに、専用パソコンや日本語対応モデルも紹介しています。

[AI新規事業創出]LLMとは?

Qualiteg blogを訪問してくださった皆様、こんにちは。Micheleです。AIを活用した新規事業やマーケティングを手がけている私には、クライアントからよく寄せられる質問があります。AIを用いた事業展開を検討されている方々が共通して直面するであろう課題に対して、このブログを通じて私なりの解答をご提供したいと思います。


LLMとは大規模言語モデル

LLM(Large Language Model、大規模言語モデル)とは、人間の言葉を理解し、それに基づいてテキストを生成する人工知能技術の一つです。この技術は、インターネット上の大量のテキストデータを学習して、様々な言語タスクをこなすことができるモデルを構築するものです。

ChatGPTもLLMを活用した生成AI

2022年に米国で開発されたOpenAI社のChatGPTはLLM(大規模言語モデルと呼ばれる言語生成AI)技術を活用し人間のアシスタントとして様々なタスクを代行したり、弁護士試験や医師国家試験に合格したりするなど既に平均的な人間の能力を超えていると言われており現在も秒進分歩で進化をつづけています。

ChatGPTはFortune 500企業の過半数でビジネス活用されているなど欧米中心に大きなビジネスインパクトを与えており、これに刺激され世界中で同様のLLMを作る動きが活発化されております。

LLMはコンピューターに例えるならCPU部分

LLMとは、人間のように質問に気の利いた回答をしたり、指示に従って文章を生みだしたりすることのできるAI技術で、昨今話題のChatGPTのコア技術としても使用されています。LLMはパソコンに例えるのであれば頭脳部分をつかさどるCPUに相当します。

イノベーションには常にリスクが伴います。株式会社Qualitegの Innovation-Crossは、そのリスクを最小化しながら成果を最大化する共創支援プログラム。現状分析を通じてリスク要因を可視化し、「自社だけでは管理困難」なリスクに対する戦略を策定します。アイデアワークショップや小規模な実証実験を通じて低コストで学習と検証を重ね、オープンイノベーションやパートナー開拓でリスクと投資を分散した革新創出を推進。

最先端AI技術の活用支援も含め、経験豊富な専門コンサルタントが、失敗のコストを抑えながら成功の可能性を高める共創プロセスを設計します。安全に挑戦し、確実に革新する—この両立を実現するのが、私たちのアプローチです。

CPUだけでパソコンは動く?

CPUのみではパソコンが使えないのと同様、LLMだけではユーザーが使える状態にはなりません。パソコンでは、キーボード、マウスといった入力装置、ディスプレイ、スピーカーなどの出力装置、メモリやHDDといった記憶装置、それらとCPUをつなぐマザーボードなど様々なパーツが協調して動作します。

LLMを動作させるにも、入出力や協調のための高度な仕組みが必要です。さらに、多くのユーザーが使用するためのセキュリティや堅牢性も兼ね備えることが求められます。このようにLLMを活用するには様々なソフトウェアとそれらを統合するプラットフォーム技術が必要であり、当社は商用サービス向け、LLMプラットフォーム ChatStream®(チャットストリーム)を開発・提供しています。

5.日本語対応の大規模言語モデル(例)

- matsuo-lab/weblab-10b-instruction-sft
- cyberagent/open-calm-7b
- cyberagent/open-calm-3b
- rinna/japanese-gpt-neox-3.6b-instruction-sft-v2
- rinna/bilingual-gpt-neox-4b-instruction-sft
- rinna/japanese-gpt-neox-3.6b-instruction-sft
- rinna/japanese-gpt-neox-3.6b-instruction-ppo
- stabilityai/japanese-stablelm-instruct-alpha-7b
- line-corporation/japanese-large-lm-3.6b-instruction-sft
- stockmark/gpt-neox-japanese-1.4b

6.英語対応の大規模言語モデル(例)

- meta-llama/Llama-2-7b-chat
- openlm-research/open_llama_3b_v2
- openlm-research/open_llama_7b_v2
- openlm-research/open_llama_3b
- togethercomputer/RedPajama-INCITE-Chat-3B-v1
- togethercomputer/RedPajama-INCITE-7B-Chat
- mosaicml/mpt-7b-chat
- databricks/dolly-v2-7b
- databricks/dolly-v2-3b

7.生成AI専用パソコンのご案内

当社では、プロ用GPUを搭載した、プロフェッショナル向けLLM(大規模言語モデル)専用パソコンのハイコストパフォーマンスモデル Qualiteg IntegrityPro-11600を販売中です。

必要なソフトウェアはあらかじめプリインストールされているため、電源をいれたらすぐに対話チャットWebアプリでLLMを試すことができます。もうAI実行に必要なPCパーツ構成や煩わしいソフトウェアインストールに悩まず、必要な作業にご集中いただけます。


コラムを最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。私たちQualitegは、AI技術や新規事業の企画方法に関する研修およびコンサルティングを提供しております。もしご興味をお持ちいただけた場合、また具体的なご要望がございましたら、どうぞお気軽にこちらのお問い合わせフォームまでご連絡くださいませ。

また、新規事業創出のステップを体得したいという方にご好評のワークショップも実施しております。それぞれの担当者の方が役員目線で事業を考えるという点にフォーカスしたトレーニング内容となっており、企画担当者の方だけではなく、カウンターパートのエンジニア、デザイナー、マーケターの方にもご受講いただけるコンテンツとなっております。

皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。次回のコラムも、ぜひご期待くださいね。


navigation

Read more

Pythonの落とし穴:__len__メソッドを実装したらオブジェクトの真偽値判定が変わってしまった話

Pythonの落とし穴:__len__メソッドを実装したらオブジェクトの真偽値判定が変わってしまった話

こんにちは! Pythonでカスタムクラスを作成していて、 「オブジェクトは存在するのにif文でFalseと判定される」 という不可解な現象に遭遇したことはありませんか? この記事では、__len__メソッドを実装することで生じる、予期しない真偽値判定の挙動について解説いたします! 実際に遭遇したバグ ユーザーの投稿を管理するクラスを実装していたときのことです class PostManager: """ブログ投稿を管理するクラス""" def __init__(self, user_id): self.user_id = user_id self._posts = [] self._cache = {} def __len__(self): """投稿数を返す""" return len(self._posts) def add_post(

By Qualiteg プロダクト開発部
CEATEC 2025に出展します!フォトリアルAIアバター「MotionVox🄬」の最新版を実体験いただけます

CEATEC 2025に出展します!フォトリアルAIアバター「MotionVox🄬」の最新版を実体験いただけます

株式会社Qualitegは、2025年10月14日(火)~17日(金)に幕張メッセで開催される「CEATEC 2025」に出展いたします。今回の出展では、当社が開発したフォトリアリスティックAIアバター技術「MotionVox🄬」をはじめ、最新のAI技術とビジネスイノベーションソリューションをご紹介いたします。 出展概要 * 会期:2025年10月14日(火)~10月17日(金) * 会場:幕張メッセ * 出展エリア:ネクストジェネレーションパーク * ブース番号:ホール6 6H207 * CEATEC内特設サイト:https://www.ceatec.com/nj/exhibitor_detail_ja?id=1915 見どころ:最先端AI技術を体感できる特別展示 1. フォトリアルAIアバター「MotionVox🄬」 テキスト入力だけで、まるで本物の人間のような動画を生成できる革新的なAIアバターシステムです。 MotionVox🄬は自社開発している「Expression Aware🄬」技術により日本人の演者データを基に開発された、

By Qualiteg ニュース
その処理、GPUじゃなくて勝手にCPUで実行されてるかも  ~ONNX RuntimeのcuDNN 警告と対策~

その処理、GPUじゃなくて勝手にCPUで実行されてるかも ~ONNX RuntimeのcuDNN 警告と対策~

こんにちは! 本日は、ONNX RuntimeでGPU推論時の「libcudnn.so.9: cannot open shared object file」エラーの解決方法についての内容となります。 ONNX Runtimeを使用してGPU推論を行う際、CUDAプロバイダの初期化エラーに遭遇することがありますので、このエラーの原因と解決方法を解説いたします。 エラーメッセージの詳細 [E:onnxruntime:Default, provider_bridge_ort.cc:2195 TryGetProviderInfo_CUDA] /onnxruntime_src/onnxruntime/core/session/provider_bridge_ort.cc:1778 onnxruntime::Provider& onnxruntime::ProviderLibrary::Get() [ONNXRuntimeError] : 1 : FAIL : Failed to load

By Qualiteg プロダクト開発部
大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第3回 クライアントとサーバーのドメイン参加

大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第3回 クライアントとサーバーのドメイン参加

こんにちは、今回はシリーズ第3回クライアントとサーバーのドメイン参加について解説いたします! はじめに こんにちは!シリーズ第3回「クライアントとサーバーのドメイン参加」へようこそ。 前回(第2回)では、Active Directoryドメイン環境の構築手順について、ドメインコントローラーのセットアップからDNS設定まで詳しく解説しました。ドメイン環境の「土台」が整ったところで、今回はいよいよ実際にコンピューターをドメインに参加させる手順に進みます。 「ドメインユーザーアカウントを作ったのに、なぜかログインできない」「新しいPCを追加したけど、ドメイン認証が使えない」といった経験はありませんか?実は、Active Directoryの世界では、ユーザーアカウントを作成しただけでは不十分で、そのユーザーが使用するコンピューター自体もドメインに「参加」させる必要があるのです。 本記事では、このドメイン参加について、単なる手順の説明にとどまらず、「なぜドメイン参加が必要なのか」「裏側で何が起きているのか」という本質的な仕組みまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。Win

By Qualiteg コンサルティング