[ChatStream] 入出力プロンプトの予期せぬ変更に備え revision は固定する

[ChatStream] 入出力プロンプトの予期せぬ変更に備え revision は固定する

こんにちは。(株) Qualiteg プロダクト開発部です。

GW中に、microsoft/Phi-3-mini-128k-instruct の tokenizer.json が変更になり、プロンプトのパースに失敗し、チャットのストリーミングができなくなる問題が発生しました。

実際には以下の変更がありました

https://huggingface.co/microsoft/Phi-3-mini-128k-instruct/commit/8a362e755d2faf8cec2bf98850ce2216023d178a

もともと、Miscrosoft さんが書いていた記事にあるプロンプトフォーマットと実際のモデルのプロンプトフォーマットが異なっていたため、当社では、実際のモデルにあわせるヒューリスティックな対応をしておりましたが、モデル(\w tokenizer) 側がもとの仕様に近い形に修正してきた模様です。

これによって、当初動作していたプロンプト変換器が動作しなくなるという現象が発生しました。

LLM は「スピードが命!」なので、トークナイザー含め完全にテストされた状態では出てこないのは given condition ですが、モデルがアップデートされるためにプロンプト変換エラーが発生しないよう、 プロダクトでAuto クラスをつかったモデル・トークナイザーの読み込みをするときには revision 付き呼出しをし、その上で、モデルの最新版がでたときに、しっかりテストを回すという運用が好ましいとおもいます。

リビジョン付き呼出しの例

MODEL_REVISION = "8a362e755d2faf8cec2bf98850ce2216023d178a"
model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained(
    "microsoft/Phi-3-mini-128k-instruct",
    device_map="cuda",
    torch_dtype="auto",
    trust_remote_code=True,
    revision=MODEL_REVISION,
)
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained(model_path, revision=MODEL_REVISION)

(リビジョンは コミットID、タグ名 など指定可能)

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大企業のAIセキュリティを支える基盤技術 - 今こそ理解するActive Directory 第4回 プロキシサーバーと統合Windows認証

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発話音声からリアルなリップシンクを生成する技術 第5回(後編):Transformerの実装と実践的な技術選択

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(株)Qualiteg、CEATEC 2025 出展レポート

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こんにちは! 2025年10月14日から17日までの4日間、幕張メッセで開催されたアジア最大級の総合展示会「CEATEC 2025」(主催者発表、総来場者数98,884名)に、株式会社Qualitegとして出展してまいりました! プレスリリース 株式会社Qualiteg、CEATEC 2025に出展 ― AIアバター動画生成サービス「MotionVox®」最新版を実体験株式会社Qualitegのプレスリリース(2025年10月10日 08時50分)株式会社Qualiteg、CEATEC 2025に出展 ― AIアバター動画生成サービス「MotionVox®」最新版を実体験PR TIMES株式会社Qualiteg CEATEC 2025 出展概要 当社は幕張メッセのホール6にあるネクストジェネレーションパークというエリアの 6H207 にブースを構えました。 「Innovation for All」というCEATECのテーマにあわせ、今回は、 AIアバター動画生成サービスMotionVoxを中心に当社の革新的なAIソリューションを展示させていただきました。 展示内容紹介に

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