[AI新規事業創出] Qualitegが考える、アイディア創造で発散が必要な理由

新規事業のアイディア創出時には、部署内だけでなく、多様な職種や背景を持つ社内の関係者全員を巻き込むことが推奨されます。これにより、多角的な視点が確保され、実現可能性の高いアイディアが生まれやすくなります。また、プロジェクト初期からの協働はチーム間のコミュニケーションを強化し、各自が専門性を活かしたアイディア提供により、より具体的で効果的な解決策へと繋がるためです。

[AI新規事業創出] Qualitegが考える、アイディア創造で発散が必要な理由

Qualiteg blogを訪問してくださった皆様、こんにちは。Micheleです。AIを活用した新規事業やマーケティングを手がけている私には、クライアントからよく寄せられる質問があります。AIを用いた事業展開を検討されている方々が共通して直面するであろう課題に対して、このブログを通じて私なりの解答をご提供したいと思います。


部署内で「新規事業を考えよう!」となったとき、皆さんはどのように、進めてらっしゃいますか?

各自が持ち寄ったアイディアを話すが、無意識のうちに?上司に忖度してしまって、よいと思ってなくても「いいね」と言ってしまう。。。
アイディアマンの人がいて、自分はそういうのが苦手だから、任せている。。。

なんていうお声も、新規事業コンサルティングをさせていただいておりますとよく聞きますが、これは 本当にもったいない ことです。

アイディア創出の過程で「発散的思考」を取り入れることの重要性は、2000年代後半以降からでしょうか、デザインシンキングが広まりだした頃から徐々に馴染んできました。海外ではイノベーションを目指す多くの企業で認知されていますが、日本企業ではどうでしょうか。

皆さん、取り入れていらっしゃいますか?

私たちAI企業のQualitegでは、 創造的な発想が次世代のテクノロジーや豊かな生活を形作る核心部分 だと考えています。

本日は、なぜ発散思考がアイディア創造においてなぜ不可欠なのかを、その理由とともに解説させていただきますね。

多様な視点からのアイディア創出

発散的思考の最大の利点は、従来の枠を超えた多様な視点からアイディアを引き出せることだと私たちは考えています。

特にAIの技術進化は複雑で、異なる角度からのアプローチが新たな解決策を生み出すことも多いという実感を持っている、ということもありますが、Diversity環境を作る、具体的には 性別、職業、年齢、国籍などが異なる人々でだいたい8人くらい集まってアイディア創出をすることをお勧め致します。

アイディア創造のフェーズでは、以下にアイディアを発散させ、多方面のアイディアを大量に出せるか、が勝負になります。そのため、 他のメンバーのアイディアに良い意味で「ワルノリ」してでも、他の人のアイディアに乗っかって、遠慮せずにアイディアをバンバン出しましょう♪

このステップを通過することで、チームメンバー同士がノーリスクで自由に思考を巡らせることができ、予期せぬ組み合わせやアイディアが浮かび上がるベースとなります。

多国籍チームを組成するのが難しいケースでは?

会社によっては、年齢、多国籍など異なる人を集めるのが難しいケースも多いと思います。そのような場合にアドバイスさせていただいているのが、全く異なる部門や本部の方とチームを組むことです。

正直、同じ部門のいつも触れ合う人と話した方が、同じテイストのアイディアが出て「心地良い雰囲気」になるというのは理解できます。

ただ、ここでは「よい雰囲気を味わう」のが目的ではなく、 あらゆる角度から見た多くのアイディアを出すことが目的 ですので、例えば、

  • B2Bセールスの方
  • ソフトウェアエンジニアの方
  • コールセンターの方
  • プロダクトデザイナーの方
  • B2Cマーケの方
  • 法務部の方
  • 部署の秘書庶務さん

という形で、異なる製品・サービスを違う部署で担当している方で集まっていただくのも、Diversityが生まれるケースが多く、最初に少し疑心暗鬼なクライアント企業ほど、ワーク後の皆様の新鮮味や満足度も非常に高いので、Qualitegでは推奨させていただいております。

assorted notepads

サービス開発のためのコミュニケーションや協働意欲の強化も

発散的思考は、チームメンバーがそれぞれお互いのアイディアを共有し、相手のアイディアに乗ったり、引き算してみたり、相互に影響を与え合います。

このようなオープンな環境は、協働を促進し、多様なバックグラウンドを持つ人々が共に働く中で新しいアイディアが生まれやすくなるというメリットもあります。

また、よくある企業のケースでは、企画担当だけで企画して、社内エンジニアに開発してもらうケースがありますが、私たちはアイディア出しの段階から関係者全員巻き込んでアイディア創出をすることをお勧めします。

理由は、多様な視点を入れてアイディアを出したいというのももちろんあるのですが、 各自が自分の業務で培った専門性をもってアイディアを出してくれるので、実現可能性についての評価を同時にできる ケースもあります。

また、プロジェクトの初期段階から関係者を巻き込むことで、 透明性を担保 し、目標に対する理解と共感を深める ことができるので、 部門間の障壁を低減することも可能です。

何より、プロジェクト推進、サービス企画、その後世の中にリリースした後も初期のアイディア創出に参加してくれた人々は、 仲間となり、伝道師となり、応援し続けてくれる ことでしょう。

早期段階での社内の仲間づくり という観点からもこれらのアプローチはお勧めできます。


コラムを最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。私たちQualitegは、AI技術や新規事業の企画方法に関する研修およびコンサルティングを提供しております。もしご興味をお持ちいただけた場合、また具体的なご要望がございましたら、どうぞお気軽にこちらのお問い合わせフォームまでご連絡くださいませ。

また、新規事業創出のステップを体得したいという方にご好評のワークショップも実施しております。それぞれの担当者の方が役員目線で事業を考えるという点にフォーカスしたトレーニング内容となっており、企画担当者の方だけではなく、カウンターパートのエンジニア、デザイナー、マーケターの方にもご受講いただけるコンテンツとなっております。

皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。次回のコラムも、ぜひご期待くださいね。


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Qualiteg blogを訪問してくださった皆様、こんにちは。Micheleです。AIを活用した新規事業やマーケティングを手がけている私には、クライアントからよく寄せられる質問があります。AIを用いた事業展開を検討されている方々が共通して直面するであろう課題に対して、このブログを通じて私なりの解答をご提供したいと思います。 はじめに AI技術の急速な発展は、スタートアップから大企業まで、あらゆるビジネスに新たな可能性をもたらしています。クライアントとの会話の中でも、AIを活用した革新的な事業アイディアに関する相談が増えています。 しかし、多くの企業が「素晴らしいアイディアを思いついた!」と興奮しながらも、そのアイディアを具体化し、成功に導くための方法論に悩んでいるのも事実です。特にAIを用いた事業展開においては、従来のビジネスモデルとは異なる視点が必要となるため、その難しさはさらに増します。 本記事では、Qualitegオリジナルのアイディア評価、事業アイディア選定方法について解説します。特に、AIを用いた事業展開を検討されている方々が共通して直面するであろう課題に対して、

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WSLで vLLM を使用するとき、 tensor parallel を使って複数枚のGPUで1つのLLMをサーブしようとしたとき以下のようなエラーが発生しがちです RuntimeError: Cannot re-initialize CUDA in forked subprocess. To use CUDA with multiprocessing, you must use the 'spawn' start method 遭遇するシーンとしてはvLLMの起動オプションに以下のようにテンソル並列化オプションを指定したときです。 --tensor-parallel-size 2 つまり、マルチプロセッシングでCUDA使うときは、 "fork"じゃなくて"spawn" 使ってね、というエラーです。 これを vLLM に教えるために、以下の2行目のように環境変数を設定してあげるとvLLMが "spawn" を使ってくれるようになります。 export

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