【2024/5/14更新】LLM 推論 API 料金と推論速度

【2024/5/14更新】LLM 推論 API 料金と推論速度

LLM を API から利用するときに従量課金される料金と生成速度一覧まとめました。順次更新予定です。

【API 料金】 は 100万トークンあたりのアウトプット側 利用料を表示しています。

【生成速度】 は1秒間に何トークン生成できるかを示す " tokens/s"( tokens per second )で表示します。
(生成速度は入出力プロンプトの量・内容によって変動しますので、あくまで参考情報として表示しています)

OpenAI GPT シリーズ

  • OpenAI GPTシリーズ
    • gpt-4o、100万トークンあたり $15.00 (約2250円)、 70 tokens/s
    • gpt-4-turbo-2024-04-09: 100万トークンあたり $30.00 (約4500円)、 45 tokens/s
Credit:OpenAI
    • gpt-3.5-turbo-0125: 100万トークンあたり $1.5 (約225円)、100 tokens/sc

Amazon Bedrock

  • Amazon Bedrock
    • Claude3 Opus: 100万トークンあたり $75 (約11250円)
    • Claude3 Sonnet: 100万トークンあたり $15 (約2250円)
    • Claude3 Haiku: 100万トークンあたり $1.25(約188円)、生成速度 120 tokens/s
    • Llama3 70B: 100万トークンあたり $3.5 (約525円)、生成速度 36.5 tokens/s
    • Llama3 8B: 100万とーくんあたり 生成速度 77.8 tokens/s
credit:Amazon Bedrock

Llama3-8B-instruct を Amazon Bedrock の Playground で動作させ生成速度(tokens/sec)を確認

Llama3-70B-instruct を Amazon Bedrock の Playground で動作させ生成速度(tokens/sec)を確認

Groq

  • Groq
    • Llama3 70B: 100万トークンあたり $0.79(約119円) 、生成速度 302 tokens/s
    • Llama3 8B: 100万トークンあたり $0.1 (約15円)、生成速度 900 tokens/s
Credit:groq.com

Llama3-8B-instruct を Groq で動作させ生成速度(tokens/sec)を確認

Llama3-70B-instruct を Groq で動作させ生成速度(tokens/sec)を確認

fireworks.ai

  • fireworks.ai
    • 16Bモデル: 100万トークンあたり、$0.20 (約30円)、
      例) Llama3-8B-Instruct 269 tokens/sec
    • 80Bモデル: 100万トークンあたり、$0.90 (約135円)、
      例) Llama3-70B-Instruct 200 tokens/sec
credit:fireworks.ai

Llama3-70B-instruct を fireworks.ai で動作させ生成速度(tokens/sec)を確認

Llama3-8B-instruct を fireworks.ai で動作させ生成速度(tokens/sec)を確認

deepseek.com

  • deepseek.com
    • 236Bモデル: 100万トークンあたり、$0.28 (約42円)、
      DeepSeek-V2-Chat ≒25 tokens/sec

Deepseek V2 Chat

まとめ

2024/05/13 に GPT-4o が発表され、100万トークンあたりこれまでの GPT-4-Turboの半額となりクローズドLLMの性能・コスト競争がさらに激しくなっています。

オープンLLMでは、推論速度の点では、2024年5月現在、Groq が頭一つ抜け出ています。コストの点でもオープンな LLM の利用を前提とするならば Groq が優れています。

ただし、チューニングできるポイントやサポートの提供、過去の技術アセット、ノウハウ、人材調達の観点で総合的に判断して採用を決めるものですので採用に際しては総合的判断となるとおもいます。当社でも 上記内容ふくめ幅広い知見・経験をもとにしたLLM サービス構築コンサルティングを行っております。

LLM API を活用して最速でチャットボットを構築する

当社のLLMサービス開発ソリューション ChatStream をご利用いただくと、 LLM API を使用してノーコード・ローコードで本格的な UI を備えたチャットボットを構築可能です。(APIを使用せず、独自のオープンソースLLMをホスティング使用した推論サーバーソリューションも利用可能です)

LLMサービス開発、チャットボット開発についてご興味、ご関心のある方は以下よりお問い合わせくださいませ。
https://qualiteg.com/contact

Read more

発話音声からリアルなリップシンクを生成する技術 第3回:wav2vec特徴量から口形パラメータへの学習

発話音声からリアルなリップシンクを生成する技術 第3回:wav2vec特徴量から口形パラメータへの学習

こんにちは! 前回までの記事では、 * wav2vecを用いた音声特徴量抽出の仕組み(第1回)と、 * リップシンク制作における累積ドリフトの補正技術(第2回) について解説してきました。今回はいよいよ、これらの技術を統合して実際に音声から口の動きを生成する核心部分に踏み込みます。 本記事で扱うのは、wav2vecが抽出した768次元の音響特徴量を、26個の口形制御パラメータの時系列データに変換する学習プロセスです。これは単なる次元削減ではありません。音の物理的特性を表す高次元ベクトルから、人間の口の動きという全く異なるモダリティへの変換なのです。この変換を実現するには、音韻と視覚的な口形の間にある複雑な対応関係を、ニューラルネットワークに学習させる必要があります。 特に重要なのは、この対応関係が静的ではなく動的であるという点です。同じ音素でも前後の文脈によって口の形が変わり、さらに音が聞こえる前から口が動き始めるという時間的なズレも存在します。これらの複雑な現象をどのようにモデル化し、学習させるのか。本記事では、LSTMとTransformerという2つの強力なアプロー

By Qualiteg 研究部
AI時代のデータ漏洩防止の要諦とテクノロジー:第1回 AI DLPとPROXY

AI時代のデータ漏洩防止の要諦とテクノロジー:第1回 AI DLPとPROXY

こんにちは!本日はAI時代のデータ漏洩防止について、とくにその通信技術面に焦点をあてつつ、AIセキュリティにどのように取り組んでいくべきか、解説いたします。 1. はじめに 生成AIの急速な普及により、企業のデータガバナンスは新たな局面を迎えています。ChatGPTやClaudeといった大規模言語モデル(LLM)は、業務効率を飛躍的に向上させる一方で、意図しない機密情報の漏洩という深刻なリスクをもたらしています。 従業員が何気なく入力した顧客情報や営業秘密が、AIサービスの学習データとして使用される可能性があることを、多くの組織はまだ十分に認識していません。従来のDLP(Data Loss Prevention)ソリューションは、メールやファイル転送を監視することには長けていましたが、リアルタイムで行われるWebベースのAIチャットやAIエージェントとの対話で発生しうる新しい脅威には対応できていないのが現状です。 本記事では、AI時代のデータ漏洩防止において中核となる技術、特にHTTPS通信のインターセプトとその限界について、技術的な観点から詳しく解説します。プロキシサーバー

By Qualiteg プロダクト開発部, Qualiteg コンサルティング
LLM推論基盤プロビジョニング講座 第5回 GPUノード構成から負荷試験までの実践プロセス

LLM推論基盤プロビジョニング講座 第5回 GPUノード構成から負荷試験までの実践プロセス

こんにちは!これまでのLLM推論基盤プロビジョニング講座では、推論速度の定義、リクエスト数見積もり、メモリ消費量計算、推論エンジン選定について詳しく解説してきました。 今回は、残りのステップである「GPUノード構成見積もり」「負荷試験」「トレードオフ検討」について一気に解説し、最後に実際のサーバー構成例をご紹介します。 STEP5:GPUノード構成見積もり GPUメモリから考える同時リクエスト処理能力 LLMサービスを構築する際、どのGPUを何台選ぶかは非常に重要な決断です。今回はLlama 8Bモデルを例に、GPUメモリ容量と同時リクエスト処理能力の関係を見ていきましょう。 GPUメモリの使われ方を理解する ここは復習となりますが、 LLM推論においてGPUメモリは主に2つの用途で消費されます 1. モデル重みデータ: LLMモデル自体を格納するためのメモリ 2. KVキャッシュ: ユーザーとの対話コンテキストを保持するための一時メモリ Llama 8Bを16ビット精度で実行する場合、モデル重みデータは約16GBのメモリを占めます。これは固定的なメモリ消

By Qualiteg コンサルティング
発話音声からリアルなリップシンクを生成する技術 第2回:AIを使ったドリフト補正

発話音声からリアルなリップシンクを生成する技術 第2回:AIを使ったドリフト補正

こんにちは! 前回の記事では、当社のMotionVoxで使用している「リップシンク」技術について、wav2vecを用いた音声特徴量抽出の仕組みを解説しました。音声から正確な口の動きを予測するための基礎技術について理解いただけたかと思います。 今回は、その続編として、リップシンク制作における重要な技術的課題である「累積ドリフト」に焦点を当てます。wav2vecで高精度な音素認識ができても、実際の動画制作では複数の音声セグメントを時系列に配置する際、わずかなタイミング誤差が蓄積して最終的に大きなずれとなる現象が発生します。 本記事では、この累積ドリフトのメカニズムと、機械学習を活用した最新の補正技術について、実際の測定データを交えながら詳しく解説していきます。前回のwav2vecによる特徴抽出と今回のドリフト補正技術を組み合わせることで、MotionVoxがどのように高品質なリップシンクを実現しているのか、その全体像が見えてくるはずです。 累積ドリフトとは何か 基本概念 累積ドリフトとは、個々の音声セグメントが持つ微小なタイミング誤差が、時間の経過とともに蓄積していく現象で

By Qualiteg 研究部