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GPUリッチと日本の現状

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GPUリッチと日本の現状

世界的なGPU不足が深刻化しており、特に高性能なグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)の確保が困難な状況に直面しています。この不足は、AI研究開発をはじめとする多くのテクノロジー業界に大きな影響を及ぼしており、企業や研究機関の間で新たな競争が生まれています。 GPU不足の現状 「GPUが非常に不足しているため、当社の製品を使用する人が少ないほど良いです」「GPUが不足しているため、当社の製品の使用量が減ってくれると嬉しいです」との声が業界内で聞かれるほど、GPUの調達は困難を極めています。 イーロン・マスクは、GPUの入手困難さを「麻薬よりも取得が難しい」と形容しています。 米国のビッグテックやメガベンチャーでは、GPUを万単位で確保しており、一例として1万台のGPUを確保するには約600億円の投資が必要とされています。これらの企業は、「GPUリッチ」と呼ばれるほどに、NVIDIAのA100やH100などの高性能GPUを大量に所有しています。 GPUリッチの影響 このGPUリッチな環境は、米国内でのAI研究開発競争を加速させています。ベイエリアのトップAI研究者

By Tomonori Misawa / CEO
人間のクリエイティビティとAI

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人間のクリエイティビティとAI

先日、あるVCの方と当社のミッションについてお話したとき人々のクリエイティビティがいつか ChatGPT 等のAIに追い抜かれてしまうのかという点が話題になりました。 私は AIやAGIがどれほど進化しても、人間のクリエイティビティには勝ることができないという確信を持っています。 この信念は、クリエイティビティの本質とAIの能力の根本的な違いから来ています。 まず、クリエイティビティは、既存の枠組みやパターンを超えた新しいアイデアや解決策を生み出す能力です。このプロセスは、直感(直観)、感情、そして複雑な人間関係の理解を必要とします。人間の創造力は、経験、文化的背景、個人的な価値観、そして無意識の深層から湧き出るインスピレーションに根差しています。 このインスピレーションを「宇宙からアイディアが突然降ってくる」ととらえている人も多いです。このようなアンテナが存在するのかどうかはわかりませんが、私自身にもそのような経験は多くあり、あながち幻でもなさそうに思います。 これをクリエイティビティと言って良いのかどうかはわかりませんが、少なくとも、これらの要素は、人間独自のものであり、

By Tomonori Misawa / CEO
ChatGPTによるAI革命と今後の展望

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ChatGPTによるAI革命と今後の展望

今日は ChatGPT による革命と今後の展望について書いてみたいとおもいます。 ChatGPTはほとんどの業界に大きな影響を与えているのは周知のとおりです。 このテキストベースのAIは、業務の自動化と効率化に貢献しており、その影響は広範囲に及ぶと予想されます。しかし、ChatGPTの成長と進化の途上には、いくつかの課題が存在しています。ここでは、ChatGPTが引き起こすAI革命、その業界への影響、そして将来への展望について掘り下げていきたいとおもいます。 ChatGPTによる業界の変革 ChatGPTは、既に世の中の9割の業界で劇的な変化をもたらしているといわれています。このAI技術は、顧客サービスからマーケティング、保険、HR、さらには開発まで、幅広い分野で業務の自動化と効率化を実現しています。 (我々の開発でもこれまで人間がやっていた仕様書定義・整理や単体テスト設計などで絶大な効果をあげています。) 例えば、顧客サービスでは、ChatGPTを用いたチャットボットが24時間体制で顧客の問い合わせに応じることが可能になり、人的リソースの負担を大幅に軽減しています。また

By Tomonori Misawa / CEO